無農薬の稲作「害虫について」


 「種籾の消毒剤」、「除草剤」、そして次に出てくる農薬は害虫防除のための「殺虫剤」です。農薬を使わずに、どのように害虫を駆除するのか・・・
 これつにいて私達は特段の対策を施していません。しいて言うならば、農薬を使わないこと、これそのものが害虫対策となっています。


害虫対策のため農薬を使うのに、


なんで農薬使わないのが害虫対策になるの!?


そろそろ、読者のお叱りを受けそうな気になってきましたが、これも理屈あっての話です。

イネミズゾウムシ

 かつて、稲作に大きな被害を及ぼした害虫にニカメイガがありました。これは藁の中で越冬する害虫ですが、コンバインが普及し、藁を細かく裁断するようになってからは、問題にならなくなっています。
 またウンカという害虫もありますが、これは中国で発生したものが日本に飛来して被害を及ぼすようです。しかし幸いなことに私達が稲作を行う宮城県まではほとんど飛来して来ないようで、これに対する被害も生じたことがありません。


 それ以外にもイネツトムシ、イネゾウムシ、イネミズゾウムシこういった害虫もあります。


 しかし私達が平成15年から農薬を使わない稲作に取り組んで以降、これら害虫を見かけることはあっても、それにより収穫量が左右されることはありませんでした。

イネミズゾウムシの食害を受けた稲

これは不思議なことですが、もしかしたらた、これら害虫の多くは、害虫であっても稲作にとっては「無視」できるほどの存在なのかもしれません。

 あるいは、苗代で育てる苗の抵抗力が強いのか・・・


このあたりよくわかりませんが、一つだけ間違いなく言えることがあります。


 それは農薬を使わず、その結果としてより多様な生命が田んぼに溢れることです。

クモの巣には害虫防除の効果がある
が、クモは農薬に非常に弱く、農薬を
使えば一時的に害虫を駆除できても
、クモも死滅させてしまうことになる。

 それによって水田の中にバランスの良い生態系が創出され、偏った種だけが増殖するのを牽制しているようにも思えます。(参照「縁の下の生き物」


 農薬を使わない結果として、田んぼの中では害虫の種類も増えているのでしょうが、その一方で


    害虫を捕食するカエルやクモなども増えているようです。


 さて、宮城県で最も問題となる害虫、それは何をさておいて「カメムシ」が挙げられます。
 このカメムシは稲の登熟期に水田に飛んできて籾の汁を吸い取るのですが、これが「斑点米」の原因となります。そして収穫した米に斑点米が多ければ出荷する米の価値が低くなって農家収入に損失を与えるので、カメムシは最も嫌われる害虫となったのです。
 このカメムシを防除するために、秋の農村地帯では二年に一回程度の頻度で盛大な農薬散布が行われるのですが、私がその光景を目にしながら思うのは、


果たしてお米を食べる人達は、


そこまで斑点米を気にしているのだろうか?

斑点米

といった疑問です。

斑点米がありお米の価値が下がる・・・と言いましても、それは茶碗に数粒混ざる程度の数です。


 その程度の斑点米と引き替えに、そこまで盛大に農薬を散布することを果たして消費者の方々は望んでいるのだろうかと思うのです。


 もしかしたら、消費者の方々が気にしているのではなく、卸し業者の方々が気にしているだけなのかもしれませんが、このあたり良くわかりません。
 いずれにしても私達はインターネットを通じながら直接、消費者の方々と向き合うことで、こういった疑問を紐解いていこうと考えています。


 「無農薬の米」と「斑点米の混ざらない米」、いずれを消費者の方々は望まれているのかどうか?  なんにしてもインターネットを通じることで、より多くの消費者の方々と


真摯に向き合っていきたい


そう考えております。


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